FIRE達成!マレーシアでの投資生活日記

2024年3月にクアラルンプールに移住しました。

経済学を学んで良かったこと

経済学を学んで良かったことを考えてみた。一言で言うと、

経済ニュースをより深く理解できるようになった

毎朝、日経新聞を読んでいる際、経済学のバックグラウンドがあるとすっと理解することに役立つ。世の中にて何が起こっているか、理論立った把握が可能になる。例えばということで3つ例を挙げてみた。

  1. 米国FRBはインフレ退治のため、利上げを実施してきた。経済学の第10原理によれば、インフレと失業率は短期的トレードオフの関係にある。実際、FRBは失業率を急激に上げずにインフレ率を2%まで下げる経済の軟着陸を目指している。昨今の力強い経済指標を確認してつい先日に段階的な利上げ停止を宣言、来年は時期を探りながら段階的に利下げに転じる。
  2. 日本は他国と比べて物価が上がらず、ここ20年でデフレに近い状況が続いてきた。物価下落は需要曲線と供給曲線で考えるとき、需要の減少(需要曲線の左シフト)と供給の増加(供給曲線の右シフト)、若しくはそれらの相互作用で説明出来る。日本の物価が上がらなかったのは、主に十分な需要を喚起できなかったこと、つまり需要曲線を右シフトさせる力に欠けていたことが原因とされている。こうした事象を需要供給のグラフを基に考えられるようになった。
  3. 二国間の貿易は両方の国をより豊かにする。トランプ政権が誕生した際、米国ファースト主義を掲げて他国から廉価な財が入らないよう輸入障壁を導入した。自由貿易に反する措置を次々と実施した。米国の生産者は喜んだかもしれない。しかし本来は中国から100で買えるはずの財が120に上がることになる。米国でその財が100以下で調達出来れば良いものの、比較優位にない財ならば消費者は100を超える価格で買わざるを得ない。損をするのは米国消費者という構図になる。政府介入が効果的になることもあるが、往々にして市場メカニズムを歪めることになる。

理論だけ勉強してもつまらないし、経済事象と紐付けると楽しくなってきます。